目的

幼児、児童の福祉と教育の向上に貢献することを目的とする

サービスの主たる対象

保護者様/幼稚園・学校等の教育関係者様/療育支援スクール等の関係者様

事業内容

  • ワーキングメモリの観点から幼児、児童の学びの特性を見つけて伸ばすための支援、アドバイス
  • 「ワーキングメモリと学び」の啓もう活動(セミナー、勉強会、講演会、書籍の出版など)
  • 「HUCRoW」(フクロウ)のアセスメント

ソリューション

  • 子どもの「学びの特性」を見つけること
    例)学び方において「ことば」または「イメージ」の得意な方がわかる
  • 子どもが家庭学習の習慣を身につけ、成績が向上すること

メッセージ

学びの個性を把握し、生かし、伸ばす

 学習の道筋やそこを歩む速さは子どもによって異なります。真っ直ぐ、スタスタ歩く子どももいれば、寄り道をしながらのんびり歩む子どももいます。学びの個性があるからです。学びの個性は、ときに、学校での画一的な教育と相容れないこともあります。そんな子どもは、「怠けている」とか、「がんばりが足りない」とか叱られて、傷つき、自信を失ってしまいます。むしろ、寄り道しながらのんびり歩むことを、学びの個性として理解し、個性に合わせた教育を行えば、その子どもは、学びの喜びを感じ、自信を持って学習の道を歩み、ゴールに到達することができます。

 ワーキングメモリは、人間の知的活動の基盤ですが、その容量に大きな個人差があり、学びの個性を把握する重要な視点です。教師や支援者にとって必要なことは、ワーキングメモリという一人ひとりの学びの個性を把握し、それに合った教育や支援を行うことです。子どもの学習の道筋や速度に応じた教育を行わなければ、効果を発揮しないばかりか、課題に失敗し続け、その子どもは、益々自信を喪失してしまいます。

 私たちはこれまで多くの子どもたちを見てきました。その中で、ワーキングメモリについて分かってきたことを、教師(支援者)や保護者の方々と共有し、子どもの教育に生かしていきたいと思っています。

 第1に、ワーキングメモリという学びの個性を把握することで、その子どもの持っている力の伸ばし方や弱い面の補い方が見えてきます。支援者や保護者の方々は、どうしても子どものできないことに目が行きがちですが、強い側面を意識し、それを生かし、伸ばしてあげることが大切です。

 第2に、学習につまずいていても、ワーキングメモリに何ら問題がないことがあります。例えば、読むことが難しい子どもは、音声情報に関するワーキングメモリに弱さを抱えている傾向がありますが、そうでない子どももいます。読みの難しさが発達障害の特性に起因することもありますし、生活習慣や家庭環境の影響を受けていることもあります。それぞれ原因に応じて異なる支援を行わないと、うまくいきません。

 学習の筋道や速さが異なっていても、適切な教育や支援によって子どもは成長します。子どもは、「できた」とき、喜びの笑顔をたたえます。それはまた、支援者や保護者にとっても至福のときです。

代表理事 湯澤 正通

湯澤先生に聞いてみた

登場人物:湯澤先生/中垣社長/野瀬さん

湯澤先生

中垣社長

野瀬さん

野瀬

今日は、ワーキングメモリの研究とその実践の第一人者であり、HUCRoW幼児版の開発者である広島大学の湯澤正通先生と民間教育の場でワーキングメモリの教材開発を15年以上にわたって取り組まれている中垣社長にお越しいただきました。

中垣

湯澤先生、はじめまして。こんにちは。

湯澤

初めまして。湯澤です。

中垣

湯澤先生はたくさんの著書を出されていますが、そもそも、なぜワーキングメモリを研究しようと思ったのですか?

湯澤

大学院時代に認知発達や学習のメカニズムを研究していたのですが、もっと実践的な教育の研究をしたいと思っていました。
妻がイギリスでAlloway博士と同じ研究室にいて、Alloway博士がワーキングメモリのアセスメントを開発し、大規模な調査を実施することでインパクトのある論文を次から次に発表していました。

中垣

そこで湯澤先生はワーキングメモリへの興味関心が深まったのですね。

湯澤

当初は、ワーキングメモリ理論から音声習得の研究を立案しようと思っていたのですが、その研究と並行して、ワーキングメモリの研究に着手しました。

中垣

どのように研究を進めていったのですか?

湯澤

ワーキングメモリのテストバッテリを、許可を得て日本語に翻訳して、大学付属の小学校で実施しました。

中垣

どのくらいの期間されたのですか?

湯澤

4年です。笑

野瀬

えー!

湯澤

その後、独自の日本語版ワーキングメモリテスト(HUCRoW幼児版/HUCRoW)の開発を進めました。

中垣

データの収集に協力してもらう学校探しは大変だったでしょう?

湯澤

はい。でも多くの先生方や2,000人近くの子どもたちの協力を得ることができました。

中垣

湯澤先生の研究者、開発者魂を感じますね。

野瀬

そのテストを私も現場で活用させていただきましたが、湯澤先生からいただけるレポートがとてもわかりやすかったです。

湯澤

それはよかったです。

中垣

どのような方がご利用になっているのですか?

湯澤

特別支援教育に携わる教師や支援者の方々が多いです。

中垣

これも手間がかかりますよね?

湯澤

はい。笑 でも、子どもの具体的な姿が見えてくるのでやりがいがありますよ。

中垣

研究成果をどのように生かしたいと思っておられますか?

湯澤

発達障害等を抱えている子どもたちの学習支援に役立てていきたいと思っています。
今後もたくさんの方々と交流を重ねながら、できることをひとつひとつ行っていきます。

中垣

湯澤先生、貴重なお話をありがとうございました。

湯澤

いえいえ。今後ともよろしくお願いいたします。

野瀬

今日お話をいただきました湯澤先生と中垣社長を中心に「一般社団法人ワーキングメモリ教育推進協会」を設立しました。私もメンバーに入れていただきましたので、これからは、教育の現場で湯澤先生や中垣社長の研究や実践の知見を皆様にお役立ていただけるよう取り組んでまいりたいと思っています。今日は貴重なお話をありがとうございました。